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技術コラム

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光の単位を解説!ルーメン、カンデラ、ルクス!

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私たちの生活には、常に光があります。照明やスマホの画面、太陽の光など、あらゆるところで光に囲まれていますよね。
でも、「明るさ」ってどうやって測るのでしょうか?
今回は、光の明るさを表す単位である「ルーメン」「カンデラ」「ルクス」について、その違いを詳しく解説します。
ぜひ読んでみてください。

ルーメン(lumen)とは?

まず最初に「ルーメン」について説明します。ルーメン(lm)は、光源から放たれる「光の全体の量」を表す単位です。
つまり、どれだけ多くの光を出しているかということです。

たとえば、電球を買うときに「800ルーメン」や「1000ルーメン」と書いてあることがありますよね。
これは、その電球が放つ光の量がどのくらいかを示しているのです。ルーメンの数値が大きいほど、その電球は明るいということです。

  • 使用される場所: 家の照明やプロジェクター、LEDライトなど
ルーメン.jpg

ルーメンが多いほど明るい理由

ルーメンは、光が全方向に放たれると仮定して、その総量を示しています。
例えば、同じ1000ルーメンでも、小さな電球と大きな電球では放たれる光の広がり方が異なるかもしれません。
でも、総合的にどれくらいの光が出ているかを示すのがルーメンです。

カンデラ(candela)とは?

次に「カンデラ」です。カンデラ(cd)は、特定の方向に放たれる光の強さを表します。
ルーメンが「全体の光の量」なら、カンデラは「1つの方向への光の強さ」という感じです。

たとえば、懐中電灯を思い浮かべてください。
懐中電灯は光を一方向に集中させますよね。その強さがカンデラで表されます。
カンデラが大きいほど、その方向に向けた光は強力になります。

  • 使用される場所: 懐中電灯、車のヘッドライト、スポットライトなど
カンデラ.jpg

カンデラの具体例

その昔、ろうそく1本の明るさを1カンデラとしていました。 
つまり、1カンデラの明るさは「ろうそく1本分の明るさ」に匹敵します。
もし、1000カンデラの懐中電灯を使えば、ろうそく1000本分の明るさを一方向に集中して照らすことができるわけです。

カンデラで比較(目安)

対象物 輝度の目安 (cd) 備考
パソコンモニター (平均) 約100〜300 モニター全体の輝度は画面サイズに依存
液晶テレビ (一般的) 約250〜500 ハイエンドモデルでは1,000 cd/m²を超える場合も
スマートフォンの画面 約250~450 屋外利用を想定し更に高輝度化されているものもある
懐中電灯 (家庭用) 約10〜500 用途によって輝度と光量が大きく異なる
自動車のヘッドライト 約25,000〜40,000 夜間の道路を照らすため高輝度
太陽 (地球からの見かけ輝度) 約1.6×10⁹ 圧倒的な輝度を誇る
月 (満月) 約0.25 太陽の反射光を観測
ろうそく 1 自然の炎の輝度
映画館のプロジェクター 約500〜2,000 大画面に明るく均一に映像を投影
屋内照明 (LED電球) 約50〜150 部屋全体を照らす明るさ
蛍光灯 (一般家庭用) 約50〜200 天井照明でよく使用される

ルクス(lux)とは?

最後に「ルクス」を紹介します。ルクス(lx)は、光が当たっている場所の「明るさ」を表す単位です。
同じ光源でも、光がどれだけ広がるかでその場所の明るさは変わってきます。
例えば、狭い場所に光を当てると明るく感じますが、広い場所に同じ光を当てると暗く感じますよね。
この違いを表しているのがルクスです。

ルクスは、1平方メートルあたりにどれだけの光が当たっているかを測ります。
つまり、光源がどんなに明るくても、広い範囲に光が広がれば、その場所の明るさ(ルクス)は小さくなります。

  • 使用される場所: オフィスや教室の照明、写真撮影、建築設計など
ルクス.jpg

ルクスと面積の関係

例えば、1000ルーメンの光源を使って、1平方メートルの狭い範囲を照らすと、その範囲には1000ルクスの明るさが得られます。
しかし、同じ1000ルーメンの光源で10平方メートルを照らすと、明るさは1平方メートルあたり100ルクスになります。これが、ルーメンとルクスの違いです。

3つの単位を100、500、1000の数値で比較してみよう

同じ「100」「500」「1000」というそれぞれの数値で、ルーメン、カンデラ、ルクスを比較してみると、その違いがよくわかります。

数値   ルーメン(lm): 光源からの全光量 カンデラ(cd): 1方向への光の強さ ルクス(lx): 照らされた場所の明るさ
100 使用例 小型の読書ライトや弱いLEDライト 小型の懐中電灯や自転車のライト 暗めの室内照明や間接照明
  目安 手元を照らす程度の光量 1メートルほど先を照らす リラックスした雰囲気に最適
500 使用例 一般的な室内用電球 強力な懐中電灯や車のヘッドライト オフィスや教室、作業場の照明
  目安 部屋全体を十分に照らす 5~10メートル先を照らす 快適に作業や勉強ができる明るさ
1000 使用例 部屋全体を非常に明るく照らす電球 遠くまで光が届く強力な懐中電灯やスポットライト 曇りの日の屋外やしっかりとした照明のオフィス
  目安 広いリビングやオフィスの照明 遠距離を照らすスポットライト 屋外や広い室内空間の明るさ

単位ごとの特徴を整理しよう

これまで説明してきたように、ルーメン、カンデラ、ルクスにはそれぞれ違った役割があります。

  1. ルーメン: 全体の光の量を表す単位。光源の明るさを知りたいときに使われる。
  2. カンデラ: 特定の方向への光の強さを表す単位。懐中電灯やヘッドライトなど、集中した光に使われる。
  3. ルクス: 照らされた場所の明るさを表す単位。室内の照明や写真撮影に使われる。

どれも「光の明るさ」を示していますが、どのような状況で使われるかによって異なるのです。

まとめ

光の明るさを測る単位には「ルーメン」「カンデラ」「ルクス」があります。
ルーメンは光の総量、カンデラは特定の方向に向かう光の強さ、ルクスは照らされた場所の明るさを表します。
これらの単位を理解することで、照明やライトを選ぶときに役立つだけでなく、科学の世界でも役立つ知識になります。

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