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技術コラム

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見えない光を操る技術――UVからTHzまで対応する光学素子とは?

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見えない光を操る技術――UVからTHzまで対応する光学素子とは?

私たちの目に見える「光」は、実は光全体のほんの一部にすぎません。
紫外線(UV)、赤外線(IR)、そしてテラヘルツ(THz)といった“見えない光”の領域でも、今さまざまな産業で光が活用されています。

この記事では、UVからTHzまでの幅広い波長帯に対応した光学素子について、初心者の方にもわかりやすく解説します。


光の「波長」とは?

光にはさまざまな種類がありますが、その違いは「波長(はちょう)」という単位で区別されます。

  • 紫外線(UV):200~400nm(ナノメートル)

  • 可視光(VIS):400~700nm(人間の目に見える光)

  • 近赤外線(NIR):700~2,500nm

  • 赤外線(IR):2.5~12,000nm

  • テラヘルツ波(THz):0.1〜10THz(波長でいうと数十μm~数mm)

光学素子とは、こうした波長の光を「曲げる」「反射させる」「通す」「選り分ける」といった制御を行うための部品のことです。


波長ごとに異なる「光学素子の役割」

それぞれの波長帯では、異なる目的・用途で光が利用されます。
それに応じて、使われる光学素子の種類や素材も変わってきます。

波長帯域 主な応用 使用される光学素子の例
UV 医療、分析機器、殺菌 石英レンズ、UVフィルター
VIS カメラ、ディスプレイ、照明 プラスチックレンズ、反射鏡、偏光板
NIR 生体センシング、光通信 近赤外レンズ、バンドパスフィルター
IR サーモグラフィー、赤外線センサー Geレンズ、ZnSeレンズ、赤外ミラー
THz 非破壊検査、材料分析、セキュリティ THzレンズ、プリズム、反射素子

たとえば、赤外線を使ったサーモカメラでは、「熱」を映像に変えるために専用の赤外レンズが必要になります。
また、THz波を使えば、袋の中にある物の形を透かして見ることもできます。


光をコントロールするための主な光学素子

それでは、代表的な光学素子を簡単にご紹介します。

● レンズ

光を集めたり広げたりする部品です。
紫外線用、赤外線用など、波長に合わせて材質を変える必要があります。

● フィルター

特定の波長の光だけを通す、または遮断する素子です。
カメラや分析装置で多く使われています。

● ミラー(鏡)

光を反射させるための素子です。
赤外線やTHz波では、金属ミラーや特殊コーティングミラーが使われます。

● プリズム・回折格子

光を波長ごとに分けるために使います。
分光器などで活躍します。


波長に合わせた“ものづくり”の難しさ

光の波長が違えば、材料の選び方や設計の考え方も大きく変わります。

たとえば…

  • UVでは、普通のガラスは透過せず、石英ガラスなどが必要になります。

  • IRでは、**Ge(ゲルマニウム)ZnSe(亜鉛セレン化物)**といった特殊材料が使われます。

  • THzでは、プラスチックや樹脂をベースにしたレンズやプリズムも活躍します。

つまり「どんな光を扱いたいか」によって、最適な光学素子の設計が変わるのです。


ビーム電子工業の光学素子技術

ビーム電子工業では、可視光~赤外線を中心に、以下のような光学素子の開発・製造を行っています。

  • 非球面レンズやフレネルレンズなどの光学レンズ

  • 特定の光だけを通す各種フィルターシート

  • 光を分散・屈折させるプリズムレンズやレンチキュラー

  • 映像と光の両方に活用できる透明スクリーン(BeamScope)

これらの製品は、国内自社工場で設計から成形・加工まで一貫生産されており、少量試作や特殊仕様にも柔軟に対応可能です。


まとめ:広がる“見えない光”の可能性

今や光学技術は、目に見える世界だけでなく、“目に見えない領域”にまで広がりを見せています。
赤外線やテラヘルツ波の活用が進む中で、それを支える光学素子の役割はますます重要になっていくでしょう。

ビーム電子工業では、これからもUV~THzまで幅広い波長帯に対応できる高性能な光学素子を通じて、未来の技術を支えてまいります。

  

  

レンズの基礎について、さらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

 

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Tel: 0263-48-1650
Mail: m.komatsu@beam-matsumoto.co.jp

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