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技術コラム

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モアレ現象とは?|発生の仕組みと光学製品での対策をわかりやすく解説

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モアレ現象とは?|発生の仕組みと光学製品での対策をわかりやすく解説

「印刷物をスキャンしたら、変な縞模様が入ってしまった」
「スマートフォンの画面をカメラで撮ると、波のような模様が出る」
こんな経験はありませんか?

これはモアレ現象と呼ばれる、視覚的な干渉縞が現れる現象です。
日常のスマートフォン操作だけでなく、光学設計やレンズ・フィルム製品の開発現場でも、思わぬトラブルの原因となることがあります。

今回は、モアレ現象の仕組みと光学分野での対策について、わかりやすく解説します。


モアレ現象とは?

モアレとは、2つ以上の規則的なパターンが重なったときに、目には見えないような細かいズレが干渉し、縞模様のようなパターンが現れる現象です。

この縞模様は「干渉縞(かんしょうじま)」とも呼ばれ、以下のような場面で見られます。

  • スーツのストライプ柄をスマホで撮ったとき

  • 雑誌をスキャンしたとき

  • 液晶ディスプレイをカメラで撮影したとき

  • レンズや光学フィルムを重ねたとき

このように、日常から高度な光学機器まで、さまざまなシーンでモアレは発生します。


モアレが発生する仕組み

モアレは「周期的なパターン同士の干渉」によって生じます。
たとえば、次のような条件が重なると、モアレが発生しやすくなります。

  • 似た周期の格子状パターンが重なる

  • 少し角度がずれている

  • パターン同士が非常に近接している

このとき、目では確認できない細かな構造が視覚的に干渉し、新たな模様として知覚されます。
これが「意図しない模様」として問題になるのです。


よくあるモアレ発生の例

印刷物 × スキャナ

印刷物は「網点(あみてん)」と呼ばれる点の集合体で構成されています。
これをスキャナで読み取ると、スキャナのセンサーと網点が干渉し、モアレが出ることがあります。

ディスプレイ × カメラ

スマートフォンや液晶モニターのRGB画素配列と、カメラのセンサーピクセルが干渉し、撮影画像に縞模様が出ることがあります。

レンズ × 光学フィルム

光学レンズと微細構造をもつフィルム(偏光フィルム・レンチキュラー・ARフィルムなど)を組み合わせたときにも、干渉が起こりやすくなります。


モアレを抑えるための対策

モアレは完全に「消す」ことは難しいのですが、発生を抑える工夫や設計は可能です。以下のような対策がよく用いられます。

1. 解像度を変える(スキャン・撮影時)

スキャン解像度やカメラの設定を調整することで、干渉が緩和されることがあります。
特に、スキャンでは原稿のスクリーン線数に合った解像度を選ぶと効果的です。

2. 角度をずらす

パターン同士の角度を少しずらすことで、干渉を弱めることができます。
たとえば、フィルムを5〜10度程度傾けるだけでも、縞模様が目立ちにくくなるケースがあります。

3. モアレ抑制構造・フィルムの活用

光学製品向けには、モアレの発生を抑えるための特殊フィルム低干渉ARコーティングが用いられます。
また、最近ではナノインプリント技術により、光の干渉をコントロールすることも可能になっています。


光学製品開発におけるモアレ対策の重要性

モアレ現象は、高精度が求められる光学製品やディスプレイ製品では特に注意が必要です。
以下のような製品群では、事前の対策設計が不可欠です。

  • 高解像度ディスプレイ

  • 偏光・拡散フィルム

  • 拡張現実(AR)用レンズ

  • 多層構造の光学部品

ビーム電子工業では、こうした製品開発においてモアレの発生を事前にシミュレーションし、設計段階での干渉対策をサポートしています。


まとめ

モアレ現象は、単なる見た目の不具合にとどまらず、光学設計や製品性能に大きな影響を与えることがあります。

正しい原理の理解と、適切な設計・対策により、モアレの問題は未然に防ぐことが可能です。

光学製品におけるモアレ現象でお困りの方は、ぜひ当社までお気軽にご相談ください。

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